2011年03月11日

セントアンドリュース研究室最終日

現在日本では大きな地震が続いているようです。
先ほど、僕も知り合いに連絡を取って安否を確認させていただいたところです。
幸い、知り合いに大事はなかったのですが、なんとも不安になるニュースばかりこちらでは目にします。
被災地の方々のご無事をお祈り申し上げます。


今日で研究室に来るのも最後です。
この留学のまとめをしたいと思います。


「英語の上達」
最初はやはり難があったが、今では大分すらすら喋れるようになってきた。未だにリスニングには困難が伴うが、みんな来た頃に比べればかなり上達したよね、と言ってくれる。お世辞でも嬉しい。今後も勉強を続けていきたい。

「研究の成果」
論文の初稿は完成させた。GCOEのシンポジウム用のポスターも作った。今までのアプローチよりも、一段階階層が深い研究が出来たと思っている。夏までの投稿を目指す。

「学術的交流」
こちらの教授たちとは自分のプレゼンとお茶をしているとき以外はほとんど、僕の研究の話はしなかった。これは英語のレベルが議論できるレベルに達していないことも大きな原因であるし、僕がどのように結論をまとめていいのかまだ困惑しているのも大きな原因である。自分の中で咀嚼する前に人に聞くのは良くないと思っているので。反省。
もう一つは、なんと学生を一人つけてもらったことである。シミュレーションの仕方を教えた。これは僕の研究が認められた証と考えてもいいのだろう。そしてそれを理解してもらったと考えていいと思う。シミュレーションを教える代わりに英語を教えてもらった。フェアトレード。

「プライベートの充実」
同室のJamesとは週に1度は一緒にご飯食べて遊んでいた。中国人やフラットメイトと寿司パーティもした。飲みにも行ったし、色んなパーティにも行った。お互いの文化の違いも話し合ったし、恋に戦争にセンシティブな問題も話し合った。最高の友人達が出来た。今後も絶対に交流を続ける。

「今後の進路」
もう一度海外に行きたい、というのが今の強い希望である。こちらの教授たちにも、もし海外学振取れたら是非ポスドクとして戻らせてくださいと伝えた。みんなWelcomeだと言ってくれた。可能なら是非戻りたい。


本当に充実した留学生活であった。
今後の研究において必ず役に立つ知識と関係を築けたと確信している。
ラベル:留学 St.Andrews
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2011年02月10日

研究室配属一ヶ月経過→CREEMの面々の前にて発表

昨日は自分のph D.のやっていることを発表する場を設けていただいた。とはいえ、結果が出たのが二週間前。日本のボスには相談するもメールでのやりとりで時間もかかってしまったことから、自分の結論に自信が持てないままの発表。実に緊張した。

質疑応答。Dr.Bocherからの質問とDr. Thomasからの質問をディフェンス。DISTANCE開発者に質問される日がこようとは夢にも思っていなかった。Dr. Bucklandからは質問なし。むしろ、Dr. Thomasの質問に対する僕の答えにフォローを入れてくださった。結論にも頷いていた。良かった。

発表終了後、Dr. ThomasとDr. Rexstadに面白かったと言われる。ありがとうございます、本当に!意外と好評価を頂いてしまって少し(いやかなり)調子に乗る。さらにDr. Thomasとは明日時間作るから、と言って打ち合わせの場まで設けて頂いた。もう本当にありがとうございます!

その後、たまたま日本から来ていたマッコウのデータロガーで有名なAさんと飲む。僕の発表の前日に別件で来ていたらしく、本当にたまったまお会いした。久々の日本語だったので流暢に喋れなくなっていることに驚く。進路相談等。お世話になりました。

翌日、早速Dr. Thomasとの打ち合わせ。シミュレーションとかにツッコミが来ると予想していたのに、意外となんもなし。DiscussionとConclusionについてこうしたほうがもっといいかもよ?、という提案に留まる。また、一番聞きたかった、この研究は本当にまだ誰も発表していないのか、という質問にみんななんとなく気付いてるけど論文として出した人はいないというお言葉を頂く。よし!これで自信を持てた!こんなの絶対誰かやってそうなもんなのになぁ。

その後、お茶部屋でDr. Borcherにもお礼を述べる。最初英語を間違えて、シミュレーションの悪いところをDr. Thomasに指摘してもらったと言ってしまったら、逆に怪訝な顔をされて、どこが悪かったんだ?と言われる。思いもかけず、自分のシミュレーションデザインに自信を持てた。本当に嬉しかった。


そんなこんなで、すごく自信を高めることが出来た二日間でした。まずは、少し落ち着いてボスに結果と考察を提案して、納得してもらわなければ。あと一ヶ月で執筆も完了させたい。
ラベル:留学 St.Andrews
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2011年02月05日

英国到着後一ヶ月経過

今日でイギリスに来てから一ヶ月。月並みな意見なのだけど、本当に月日が流れるのが早い。そういうわけで少し項目ごとにまとめてみようと思う。

<研究>
この一ヶ月、実に進展(だと今は思っている)があった。一ヶ月前には思いもしなかったシミュレーションデザインをこちらに来て思いついて、思いもよらない結果が出てきた。たぶん面白い結果なのだと思うのだけど、未知の先行研究がザクザク出てきてしまったので、論文になるようなことなのかどうか、正直判断出来ていない。来週水曜にこちらで発表があるので、そのときの反応も参考にして、引き続き落とし所を模索する予定。

今の研究はそんな感じ。
次いで、博士論文のたたき台となるであろう参考文献を見つけて色々勉強した。結果、おそらくだけれど、複数鯨種の個体数同時推定法の基礎理論みたいなものは出来たんじゃないかと思っている。少なくとも簡単なシミュレーション実験で上手く動いている。あとは色んなシナリオを組んで動作確認とか結果の落し所とか。誰かが喜んでくれる結果になるよう上手くまとめる。


<英語>
正直、ネイティブとのコミュニケーションには未だに困難が伴う。ネイティブ以外ならほぼ問題なし。英会話レベルはディベーター時代とはほど遠いが、最初に来た頃に比べれば大分元に戻ってきた。一方で、リスニングが一番ネックになっているのだけど、これも到着したことよりははるかにマシ。最近は映画を観て、そのセリフを書き出して繰り返し発音が聞き取れるようになるまで負荷をかけている。「4. 3. 2. 1」と「E.T.」でお勉強。どちらもこちらで購入した。前者はセリフが多くて中々いいが、汚い言葉も多くて、会話中にうっかり使いそうになる。後者はセリフはそんなに多くないのだけど、子供の英語が分かりやすい。如何せん、使っていたイヤホンのゴムが取れてしまって、今リスニングの勉強が滞っているのが悩み。


<プライベート&体調>
プライベートは素晴らしい友人に恵まれた。同室のJamesとは毎週末Jamesの家でご飯を呼ばれたり、一緒に寿司を作ってみたり。それから、日本文化に興味があるというイタリア人を同じ研究室の中国人が紹介してくれて、毎週土日のどちらかは遊んでいる。映画を観たり、ダーツをしたり、日中伊間の恋愛観の違いを熱く論争(?)したり、お茶を点てて貰ったり。イタリア人に茶道を習うとは思いもよらなかった。明日は3時間のウォーキングに出かける予定。中国人の歩くスピードが本当に早いので、ほとんど競歩。付いていけるだろうか心配。フラットメイトとも仲良くやっていて、今週はほぼ毎日中国人と夕食を食べながらお喋り。

体調はこちらに来てから実は咳が止まらない。最初は環境の違いだと思っていたんだけど、ひょっとしたら何か炎症になっているかもしれない。今のところひどい害はないし、最初に比べてお腹が筋肉痛になるほどの咳はなくなったので、もうしばらく様子をみるつもり。それから異汗性湿疹が右腕と胴体に出た。実は修論の時期にも一度出たことがあって、ストレスとかプレッシャー等の精神的なものでも、原因になるらしい。まぁ環境の違いもあるのだろうけど、前出たときのの原因が「修論を素晴らしいものに仕立て上げるんだ、という自分に対するプレッシャーのかけすぎ」だったので、今回も似たようなもんかな、と。意外と繊細らしい自分のメンタルに自分でも驚く。実際、昨日来週発表の要旨を出したら、少し治まった。まぁ国際学会一度も経験してないし、数理統計のプロの前で自分でもまとめきれれない結果を英語で発表するのだから、知らないうちに神経がすごく緊張しているのでしょう。発表後も続くようなら病院行こう。


でも、基本的に充実しまくってます。実はイギリス来るかどうかは今の研究の進捗を考えると結構迷ったのだけど、来て良かった。確かに研究自体は日本に居たほうが他の共同研究者とすぐに結果の打ち合わせも出来るし、進んだとは思う。でもこっちにこなければ、未知の先行研究を発見することもなかったし、落ち着いて自分の研究を見直すこともなかったと思う。それらがなければ将来のDの論文のたたき台も出来なかったし、今のシミュレーションデザインは生まれなかった。もとより、異国の地で得た経験はそれ自体が財産なのだし。残り一ヶ月と二週間、きっとすぐに過ぎてしまうだろうから、一日一日を大切にして経験を積ませていただこうと思う。
ラベル:留学 St.Andrews
posted by しばきん at 01:27| 神奈川 | Comment(2) | TrackBack(0) | 留学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月20日

一週間経過@セントアンドリュース大学

本当に月日が経つのは早いですな。昨日で研究室に来てから一週間が過ぎてしまいました。
とりあえずのシミュレーションも終わり、現在指導教官と相談すべく結果をまとめにかかっておりますが、うーん、結構面白いようなすごく限られた場合の話のような・・・。先行研究のリサーチ不足ですな。良くない良くない。

そういうわけでちょっと一週間のまとめでも。まず研究室での生活。
基本的にルーチンワーク。朝9時に研究室に来て、夕方5時には帰る。帰ったらリスニングの勉強と称した映画鑑賞。おっとただの映画鑑賞じゃないですぜ、セリフをいちいち書き出して、そのセリフが聞き取れるまで何度もチャプターを見続けるのです。中々勉強になります。

研究室にいる間は、基本Jamesさんと同じ部屋で黙々とお互いパソコンとにらめっこしたり鉛筆で数式の整理したり。で、11:15になったらお茶部屋で皆とだべる。今日は一時間以上もだべってしまった。お題は「ロンドンと東京と上海の人の心の冷たい壁」と「イギリスと日本の大学の博士課程の卒業の仕方について」。やっぱ、東京とかロンドンとか都会の人は、なんか壁があってとっつきにくいですよねー、みたいな話になって、やっぱ世界共通なのか、と再認識。ロンドンに20年以上住んでるアフリカ人が横にいたので、貴方は壁を感じさせないね、壁って消えるんだねーとかいう話題になったので、隠れマルコフスイッチング自己回帰モデル(確か日本語訳そんな感じ)でモデリングしたら(昨日のゼミでその話題で発表した人とだべっていたので)、いい感じにロンドンとセントアンドリュースの人をモデリングで出来るんじゃないかなー、と振ってみる。大ウケ。よし。

それから大学院の話になって、なんかこっち(セントアンドリュース大学)の卒業要件はすごく厳しくて、(なんだっけいざ書こうとしたらアメリカのそれとごっちゃになってるけど)内部の試験と外部の試験の両方をパスしなきゃいけなくて?、それから全員がOKださないといけないらしい。んで、この話をしているときの実話として、外部の人を呼んできたときにその人がすっごくすっごくすっごく変わってて、このチャプターはここが足りないとか、シミュレーションのシナリオが不十分とかで、一切合切書き直させたらしい。おかげで卒業が半年遅れたんだとか。日本は入るのが難しくて、出るのは簡単なんですよー、っていう話をしたら中国もそんな感じー、とかいう話になった。よかった日本で。出るのラクなほうがいいわ。どっちが鍛えられるか、と言ったら話は別だけど。

それから、もう上で書いちゃったけど、こっちのゼミにも参加させてもらった。レベル高すぎ。まず発表者が全員ドクター取った人たちばかりだったから余計なんだけど、統計数理研究所の博士課程とかポスドクの人の発表を聞いているようなカンジだった。ただ、話の内容は、昨日のは3つとも分かりました。ええと、自分で開発した隠れマルコフスイッチング自己回帰モデルの性能が良くて、アプリケーションとして株価予想している話と、南極の半島とかが突き出してるとこで普通に回帰モデル当てはめると良くないから自分で新しく作ったモデルを当てはめて見てその性能を確かめたり、あとはセントアンドリュースの近くの鳥の巣のトレンドをのベイズでパラメータ推定をしてみたり、っていう話でした。こう書くとえらく簡単そうに読めるんですけど、実際はめちゃくちゃ数式だらけのプレゼンでほんぎゃー、ってカンジでした。最近逆行列の勉強しといて本当に良かったと思いました。

今日もゼミに参加したのですけど、今日のはドイツ人だったこともあり、また数式が少なかったこともあり(英語聞き取れないから数式で補間するのです、わたくし)、よく分かりませんでした。なんかリプリーのk関数に代わる新しい方法の開発っぽかったんだけども・・・。とか思いつつ、部屋に帰ってJamesさんに聞いてみる。さすがマスターまで数学専攻だったこともあり、完璧に理解しておられる。今日の方法も一から解説してくださって、良く分かりました。なるほど、ポイントパターンのattractionとrepulsionの区別が出来るのね。ただし分散はk関数よりも大きくなると。これは面白い、けど距離が離れると、その区別に意味があるのかなぁ、とか思って聞いてみると、そこまではプレゼンで言ってなかったとのこと。ははぁー、こりゃ扱いが難しそうだなあ。

次にプライベート。・・・ってプライベートでは特に何もないんすよねー。今週は土日も自室でシミュレーション回してたくらいだし。けど、今週末、日本に興味があるということで中国人2人と飲みます。よかったー、研究室と寮以外でも友達できそう^-^仲良くなったらハイキングも誘ってみよう(セントアンドリュースの近くは有名なハイキングコースがあるのです、総距離132kmらしい)。あとは寮の男友達2人と男の子にとって世界共通の話題で盛り上がったり。詳しく書くと通報されかねんのでここでは伏せます。

そんなこんなで仲間はずれになることもなく、毎日お喋りしたり頭使ったりして元気に過ごしております。皆さんのレベルが高いおかげで、日常的に数式を鑑賞すべく努力もしておりますし、英語も初日よりははるかにマシになっています。確実にステップアップに繋がっているのが実感できます。本当に素晴らしい経験をさせていただいています。もっと貪欲に、こっちにいるメリットをフルに生かして、また明日からも頑張りたいと思います。

ラベル:留学 St.Andrews
posted by しばきん at 04:52| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 留学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月12日

セントアンドリュース到着→研究室配属→サシ飲み→Particle Learning→茶道は日本の若者ほとんど知らない

ケンブリッジからロンドンに移動して、なんとか飛行機は飛んでくれました。
その後セントアンドリュースまでバスで移動し、夏は聞き取れなかった"One way"という単語もばっちり自ら発音(ワンウェイ、ではなくワンウィーと言うのがスコティシュ風らしい)して乗車。

セントアンドリュースに到着後、早速寮(Accommodation)に入る。Albany parkという最も東に位置する寮。僕が通うことになるObservatoryという場所まで徒歩で40分。毎朝毎夕、いい運動になりそう。

到着翌日に研究室訪問。Buckland博士のもとへ。たどたどしい英語でなんとか、挨拶を済ませ、自分のデスクに案内してもらう。同室にはケンブリッジ大学からの研究生、Jamesさん。見るからに秀才の雰囲気。僕のたどたどしい英語にも(今のところ)根気良く耳を傾けてくれる。

夜までBuckland博士に紹介された先行研究と読み耽り、自分の研究の修正を行う。唐突にJamesさんに飲みに誘われる。こんな得体の知れないアジア人を初日から誘ってくれるとは!そういうわけでサシ飲み突入。

実に色んなことを話す。イギリスの食料事情の話からイギリス人口は70millionでうち、56millionがイングランドに住んでいるとか、クリケットのルールを全部教わったり、日本で京都が有名なのは、京都議定書があったからだ、とか。中でも盛り上がったのは、クリケットを差し置けば、Jamesさんの研究内容。状態空間モデルでアメリカンダックの個体数のトレンド推定をしているらしい。しかも、MCMCとか粒子フィルタでパラメータ推定しているのではなく、粒子ラーニング(Particle Learning)という方法らしく、数式でお互い話す(?)。2010年に発表されたばかりらしく、中々に興味深い。以下に一応リンクを張っておく。
Particle learning and smoothing

そして研究室に来て二日目の本日。ここの研究室は11:15くらいになると、お茶部屋で歓談する日課があるらしく、みんなでコーヒーを飲んだりお菓子を食べながらお喋り。誰も個人用のコップを持っておらず全て共用というのに、実はちょっと驚いた。今日は中国人の博士の方がいたので、お喋りしていると話に花が咲く。そのままいつのまにかメンバー全員巻き込んで、茶道の話と鼻をすすってはいけないのか、という話に。鼻は大体の場合OKで場所によってはやらないほうがいい、とのことでした。ふむふむ。茶道はヤングな日本人はみんなやってるのか、と聞かれたので、上流階級な人たちが主ですねー、と答えておいた。

そんなこんなで順調にスタートを切ることが出来たように思います。二週間後に自分の研究紹介をしなければならんので、毎日休まず作業作業です。本当に充実しています。
ラベル:留学 St.Andrews
posted by しばきん at 23:02| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 留学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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